2007/06/19

上野耕三さんをテーマにブログをはじめます。


 私は上野耕三の晩年の弟子のひとりです。弟子というのは自分でそう思っているだけで、上野さん本人は「弟子をもった覚えはない」と言うかもしれません。しかし私は、記録映画社(上野耕三が作ったプロダクション)をやめた後、上野さんを師として、映画をつくるときはいつも、上野さんなら何とアドバイスしてくれるだろう…と考えていました。そんな私も、いつのまにか初めて上野さんに会った頃の彼の年齢になっていることに気がつきました。師にはるかに及ばない不詳の弟子ですが、師と仰ぐ人を持てたことはとても幸せだと思っています。
 
 そんなときに、現在おつきあいいただいているプロデューサー田中松子さんから、上野さんが戦前に映画評論家として関わっていた雑誌「日本映画」「文化映画研究」「文化映画」のバックナンバーをいただきました。その中に見つけたのが上野耕三33才(右上 昭和16年8月 日本映画)の時の写真です。
 上野耕三については数年前に戦前の論文集「映画の認識」が再版されたり、昭和30年代に脚本監督した記録映画「刈干し切り唄」がDVDになったりしてはいますが、彼の全体像についてはあまり知られていません。インターネットで検索してもまとまった情報はほとんどありません。そこで、今回入手した雑誌や私の手元にある記録映画社時代の資料などをまとめておきたいと思い立ちました。
 どうぞ忌憚のないご意見、ご感想を「コメント」に書き込んでください。その他の情報は下記のアドレスへお願いいたします。また上野さんの没後にOBで作った「上野耕三語録」の収集もこのブログの中でやってみたいと思っています。
榊正昭 sakakimasaaki@nifty.com でんわ042-494-4208